2026-07-30

ウェーハキャリーケースとウェーハカセットの違い

ウェーハキャリーケースとウェーハカセットの違い

ウェーハキャリーケースとウェーハカセットの違いとは?用途別の選び方を解説

ウェーハキャリーケースは、ウェーハの保管や搬送に使うケース類を広く表す名称です。一方、ウェーハカセットは、一般に複数枚のウェーハをスロットごとに保持し、工程間搬送や装置への受け渡しに使用されます。

ただし、「ケース」「キャリア」「カセット」「シッパー」といった呼び方は、メーカーによって異なります。製品名だけで選ばず、収納するもの、保持構造、使用装置を確認することが大切です。

この記事では、ウェーハキャリーケースとウェーハカセットの違いと、用途に応じた選び方を解説します。

ウェーハ搬送容器の種類については、「ウェーハキャリーケースとは?種類と選び方を解説」もあわせてご覧ください。

ウェーハキャリーケースとは

ウェーハキャリーケースは、ウェーハを保管・搬送するケース類の総称として使われる言葉です。

「ウェーハケース」「ウェハケース」「ウェーハ搬送ケース」「ウェーハキャリア」など、似た名称で呼ばれることもあります。

主なタイプは次のとおりです。

  • ウェーハを1枚ずつ収納するケース
  • 複数枚を水平に収納するケース
  • スペーサーを使って重ねるケース
  • ダイシングフレームごと収納するケース
  • 蓋付きの輸送用シッパー

サンプルの受け渡し、一時保管、工程間搬送、社外への出荷など、製品によって想定される用途は異なります。

ウェーハカセットとは

ウェーハカセットは、一般に複数枚のウェーハをスロットごとに分けて保持する容器です。

ウェーハ同士を一定の間隔に保ちながら、まとめて搬送できます。工程間搬送のほか、製造装置への受け渡しに使用される場合もあります。

選定時には、次の仕様を確認します。

  • 対応ウェーハ径
  • 収納枚数
  • スロットピッチ
  • ウェーハの挿入方向
  • カセットの外形寸法
  • 位置決め部の形状
  • 使用装置との適合性

同じ8インチ用、25枚収納と表示されていても、外形寸法やスロット構造が異なれば、そのまま置き換えられるとは限りません。

ウェーハカセットとは

ウェーハキャリーケースとウェーハカセットの違い

比較項目ウェーハキャリーケースウェーハカセット
主な用途保管、搬送、出荷、サンプルの受け渡し複数枚の保持、工程間搬送、装置への受け渡し
収納方法単枚、水平収納、積層、フレーム収納などスロット収納が中心
収納枚数1枚から複数枚複数枚が中心
主な収納対象ウェーハ単体、フレーム付きウェーハなど主にウェーハ単体
選定で重視する点収納対象、保持方法、用途、内寸ウェーハ径、ピッチ、枚数、装置条件

この比較は一般的な傾向です。

メーカーによっては、スロット式製品を「ウェーハキャリア」と呼ぶ場合や、水平収納タイプを「ウェーハカセット」と呼ぶ場合もあります。最終的には、図面や仕様表で構造を確認してください

30秒で分かる選び分け

用途ごとの目安は、次のとおりです。

  • ウェーハを1枚ずつ保管・出荷したい
    シングルウェーハケースやシングルウェーハシッパー
  • 複数枚を工程内でまとめて搬送したい
    ウェーハカセット
  • ダイシングフレーム付きウェーハを収納したい
    ウェーハフレームカセットや専用の搬送ケース
  • 装置へ直接セットしたい
    装置型式、外形寸法、スロットピッチ、位置決め構造を優先して確認

名称よりも、実際の収納状態と使用方法から選ぶほうが確実です。

用途別の選び方

1. ウェーハを1枚ずつ管理する場合

評価用ウェーハやサンプルを個別に管理する場合は、シングルウェーハケースやシッパーが候補になります。

1枚単位で区別しやすく、ウェーハ同士の接触も避けやすい構造です。

選定時は、ウェーハ径だけでなく、厚みや内部の保持位置も確認します。

2. 複数枚を工程間で搬送する場合

複数枚のウェーハを一定間隔で保持したい場合は、ウェーハカセットが向いています。

装置へセットする場合は、次の条件が重要です。

  • カセットの外形寸法
  • スロットピッチ
  • 収納枚数
  • 挿入方向
  • 位置決め部
  • 装置側の受け入れ条件

「ウェーハが収納できる」というだけでは、装置で使用できるとは限りません。

3. 社外へ出荷する場合

出荷や長距離輸送には、蓋付きのケースやシッパーが候補になります。

ただし、ケース単体ですべての振動や衝撃を防げるわけではありません。外装箱、緩衝材、封止方法まで含めて梱包条件を検討します。

4. フレーム付きウェーハを収納する場合

ダイシングフレーム付きウェーハは、一般的なウェーハカセットに収納できないことがあります。

この場合は、ウェーハフレームカセットやフレーム用搬送ケースを検討します。

確認するのはウェーハ径ではなく、フレーム側の仕様です。

  • 最大外形寸法
  • 厚み
  • 穴や切り欠きの形状
  • 収納方向
  • 収納枚数

キャリーケースとカセットは置き換えられる?

ウェーハ径が同じでも、そのまま置き換えられるとは限りません。

主な理由は次のとおりです。

  • ウェーハの保持位置が異なる
  • 収納方向が異なる
  • スロットピッチが異なる
  • 外形寸法が装置に合わない
  • 蓋や固定方法が異なる
  • 位置決め部が装置に合わない

特に装置で使用する場合は、ケースやカセット全体の図面を確認する必要があります。

選定前に確認したい4つの項目

1. 収納するもの

ウェーハ単体か、フレーム付きかを確認します。

同じウェーハ径でも、収納状態が異なれば必要な製品も変わります。

2. 収納枚数

1枚ずつ管理するのか、複数枚をまとめて搬送するのかを決めます。

複数枚の場合は、収納枚数だけでなく、スロットピッチや取り出し方法も確認してください。

3. 装置で使用するか

手作業で搬送するのか、装置や搬送ロボットへセットするのかによって、必要な仕様は異なります。

装置で使用する場合は、メーカー名、型式、現在使用しているカセットの図面があると確認しやすくなります。

4. 保管か輸送か

工場内での一時保管と社外輸送では、求められる固定方法や包装条件が異なります。

搬送距離、保管時間、繰り返し使用の有無も整理しておきます。

問い合わせ時に準備したい情報

ウェーハキャリーケースやウェーハカセットを選ぶ際は、次の情報があるとスムーズです。

  1. ウェーハの直径と厚み
  2. ウェーハ単体かフレーム付きか
  3. 収納枚数
  4. 保管、工程間搬送、出荷などの用途
  5. 使用装置のメーカーと型式
  6. 必要なスロットピッチ
  7. 材質や静電気対策などの条件
  8. 必要数量

現在使用している製品がある場合は、型式、図面、写真もあわせて準備してください。

YJステンレスのウェーハ搬送・保管製品

YJステンレスでは、収納対象や使用目的に応じた各種ウェーハ搬送・保管製品を取り扱っています。

製品ごとに対応サイズ、収納枚数、材質、保持方法が異なります。

ウェーハ単体かフレーム付きか、何枚収納するか、装置へセットするかを確認したうえで、用途に合った製品を選定します。

ウェーハキャリーケースやウェーハカセットの選定については、ウェーハサイズ、収納枚数、用途、装置情報をご準備のうえ、YJステンレスまでお問い合わせください

まとめ

ウェーハキャリーケースは、ウェーハの保管や搬送に使われるケース類を広く表す名称です。

一方、ウェーハカセットは、一般に複数枚のウェーハをスロットごとに保持し、工程間搬送や装置への受け渡しに使われます。

選定時は、次の点を確認してください。

  • ウェーハ単体かフレーム付きか
  • 1枚用か複数枚用か
  • 保管、搬送、出荷のどれに使うか
  • 装置へ直接セットするか

名称だけで判断せず、収納構造、寸法、使用条件を確認することが、選定ミスを防ぐポイントです。


よくある質問

1. ウェーハキャリーケースとウェーハカセットは同じものですか?

同じ意味で使われる場合もありますが、一般的には収納構造や用途が異なります。製品名だけでなく、保持方法と仕様を確認してください。

2. 同じ8インチ用なら置き換えられますか?

同じウェーハ径でも、収納枚数、スロットピッチ、外形寸法、位置決め構造が異なる場合があります。そのまま置き換えられるとは限りません。

3. フレーム付きウェーハを通常のウェーハカセットに収納できますか?

一般的なウェーハカセットは、ウェーハ単体を収納する構造です。フレーム付きの場合は、ウェーハフレームカセットや専用の搬送ケースを検討します。

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